使われる設備

塗装ブース

車の塗装の仕上りに悪影響を及ぼす小さなゴミやホコリが入り込まないよう遮断し、塗装作業によって生じるオーバーミストを素早く回収し、 屋外に排気するための設備です。
塗装作業後はバーナーを着火させて、塗装面を強制乾燥できるタイプが多いです。
フィルターによってゴミ、ホコリを除去した空気を天井から圧送し、床面から排気装置を通って屋外に排出するプッシュプル式(上下圧送式)が一般的ですが、 工場のスペースの問題などから、ビニールカーテンを使用した簡易ブースも多く使用されています。

フレーム修正機

事故によって車体のフレームに歪みや損傷が生じた車を修理するために使用します。
工場のフロアに固定具を用いて車体をセットし、埋設したレールに油圧タワーを固定し、前後左右に引き作業をおこなうタイプや、 専用ベンチの上にジグを用いて車体を固定するタイプなどがあります。

スタッド溶接機

板金をするパネル表面にピンやワッシャーなどを溶接するために使用します。
板金の引き出し作業をする際には、溶接されたピンやワッシャーにプーラーをセットし、へこみを修復します。

スポット溶接機

重ね合わせたパネルを圧着しつつ電流を流し、その抵抗熱でパネルを溶かして接合させる溶接機です。
電気抵抗を利用した溶接であることから抵抗溶接機とも言われています。
自動車の生産ラインでも多く使われており、産業ロボットなどにも取り付けられ、いろいろな場所で多用されています。

半自動ミグ溶接機

溶接ワイヤーを電極として、主にパネルやフレームの切り継ぎ部分や強度を必要とする部位の溶接に使用されます。

乾燥機

パテ、サフェーサー、塗料の完全硬化のための加熱乾燥に使用します。
乾燥するまでの時間短縮には欠かせない機械です。

ミキシングマシーン

自動車塗装の調色には100種類近くの原色塗料が必要であり、それら保管している塗料が容器の中で固まってしまうのを防ぐため、 攪拌機能を持ったミキシングマシーンに塗料を収納し、定期的に塗料セットを攪拌させるために使用します。